中日スポーツ10/16(月) 18:48配信
◇記者コラム「ターフビジョン」
JRA騎手免許試験に2年連続挑戦したM・ミシェル騎手(28)=フランス=は再び1次試験を突破できなかった。残念ではあるが仕方がない。
民営ブックメーカーの有無が好対照なように、日本は欧米に比べてギャンブル競技に対する世間の目が厳しい。「公正確保」の要件について一種独特の厳しさがある。海外の実績で、競技としての競馬について腕が折り紙付きでも、日本の競馬でも、公正確保の責任を預けられるかどうかというところに別のハードルが設定されることは無理からぬことだ。
ただ、それにしたって現行の試験制度は外国人に厳しすぎはしないだろうか。確かにJRAは外国で騎手免許を有している実績者向けに英語での受験の選択肢も用意している。ここまでは現状、最大限の配慮がなされていると思う。問題はその先だ。
面接に「日本語で」という限定は必要だろうか。フランス語やスペイン語、ポルトガル語にも対応せよとは言わない。国際的に最も広く通用する英語でなぜいけないのだろうか。競馬施行の現場のことを考えても、直接やりとりすることになる裁決委員らは、語学がそんなにできない人たちだけとも思えない。
マスコミの現場だってしかり。記者は学生時代、英語はむしろ苦手科目だったが、ミシェルから必要なことは聞き出せた。国際化の時代に「日本語必須」の基準はいかがなものか。(若原隆宏)
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Source: 競馬総合まとめ速報