カタールの投資会社Qipco(キプコ)社は、昨年のレース前に11年間のパートナーシップに終止符を打つことを発表し、アスコット競馬場は当時、「キングジョージを取り巻く環境は良好なのだから、新しいスポンサーを検討していくには十分な時間があるだろう」と述べていた。
しかし、現実は厳しく、アスコット競馬場は7月26日に行われるレースにふさわしいパートナーを見つけることに固執し、「妥協した取引」を拒否し続けてきた。
スポンサーが見つかったかどうか尋ねられたアスコット競馬場の競走・広報担当理事、ニック・スミス氏は次のように述べた。「今の段階では見つかっていない。おそらく今年はないでしょう。いろいろなところと話し合いはしていますが、まだ確定していません」。
ここ数年、スポンサーシップを取り巻く状況は厳しく、財政的な逆風にさらされている競馬界にとって、プレミアイベントの冠スポンサーを見つけることは難しくなってきている。
しかしスミス氏は、スポンサーなしで施行するという決断は、レースの価値を知り、商品を過小評価しないことを選択したことに根ざしていると主張した。
「キングジョージに関しては、部分的な契約や妥協した契約を結ぶ必要はありません。私たちがここでやろうとしていることを理解してくれる人たちと話をしています」
「今年のキングジョージに限った交渉ではなく、その魅力的な賞金や出走料免除のコンセプト、そしてこのレースをヨーロッパの真夏のハイライトレースとして確固たるものにしたいという願望、さらに国際的な野心を持つという我々の願望を理解してくれるスポンサー候補と話し合っています。もしその気になれば、明日にでもスポンサーをつけることができますが、このプロジェクトにコミットしてくれるスポンサーを見つけたいのです」
「交渉中であるため今年もスポンサーがつく可能性は否定しませんが、それはレースにとって適切な契約が結ばれることが条件です。単に金銭的な面だけでなく、スポンサーの持つ発信力、現場イベントの展開、プロモーション構想も含めて検討をしています」
「今年のレースを実施するためだけの投資は必要ありません。賞金額も出走料無料のコンセプトも、我々はすでに予算を手当てしています。私たちが求めているのは、中期的な視野に立ち、プロジェクト全体とこのレースで将来何ができるかに賛同してくれる人なのです」。
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Source: ターフ速報-競馬まとめ-