史上初めて無敗で牝馬3冠を達成した歴史的なヒロインが帰ってくる。
21年4月の香港G1・クイーンエリザベス2世C3着後に右前肢繋靱帯炎を発症して休養していたデアリングタクトが、約1年1カ月ぶりに戦線復帰。
中384日でのG1勝利となると、93年の有馬記念で復活Vを遂げたトウカイテイオーの中363日を更新。
それだけに簡単なことではないが、少なくとも仕上がりは良化の一途をたどっている。
1週前追い切り後、主戦の松山が「よくここまで来られたと思います」と、感慨深げに漏らした。
2週前の追い切りでは、動きに物足りなさがあったが、それがわずか1週間で激変。
杉山晴師も「先週より良くなりましたね。やっぱり走る馬というのは、良くなるスピードも速いのでしょう」と、改めて底力の高さに感心した。
さらなる上昇も遂げている。担当の池水助手は9日朝、「乗り込む度に良くなっています。
先週よりも今週の方がいいですね」と明るい表情だ。「先週火曜の時点で489キロ。全体的にひと回り大きくなっています」。
前走が464キロ。長期休養で馬体も成長した。
G1馬5頭がエントリーしているが、実績は断然だ。
「やっぱり一番は無事にという気持ちですが、出るからにはいい競馬をしてほしいです」と期待を寄せた池水助手。
規格外の牝馬が、復活Vでその威厳を見せつける。
提供:デイリースポーツ
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