www.sanspo.com/race/article/general/20231115-JUEVHNAUONKQDBF5CGA6ZTDEQY/
見ているのと実際にやるのと、違うことは多いと思います。騎手になる前は馬に乗ったこともなかったんですけど、レースに乗る前はもっと〝自由に動く〟と思っていました。
ゲートでこういうスタートを切って、道中はこう動いて、こういうコース取りで直線に向いて、そして追ったら伸びるというように、まるでマシンを操っているイメージで捉えていました。
初めてレースに乗ったとき、全くといっていいほど思い通りに動けないんだと実感させられました。それに対して、どう動いて、位置取りを上げて、少しでも着順を上げていくか、などを考えなければならないんですよね。思い通りに動く馬は、本当に少ないものです。
しかも、競馬は他の馬もいますので、思い通りにレースができて、思い通りの結果になるのは本当にまれなこと。思い通りのレースができたとしても、必ず勝てるわけではないですし、逆にもう少し違った乗り方をしていたら良かったと思っても、馬の能力が高くて勝つこともあります。
そして何より、どこがゴールかも分からず、走るように促されている馬の気持ちを理解しなければ上手に誘導することはできません。いかに道中体力を温存して、直線で伸びて、先頭でゴールを駆け抜けられるように、
自分のメンタル、そして馬のメンタルを考えて乗らなければならないんですよ。見ていると簡単そうに映るかもしれませんけど、そうじゃないんですよね。何年も答えのない答えを探しています。(JRA騎手)
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Source: 競馬総合まとめ速報